校長会申し入れ書 2002年度

一宮市教組発0205号
2002年7月17日
一宮市小中学校長会
会長 青山 茂雄様
一宮市教職員労働組合
執行委員長   内田 悟
 申し入れ書
 
日頃より一宮の教育発展のためにご尽力されご苦労さまです。
 つきましては、子どもたちの教育環境をよくし、働きがいのある学校にするために、下記の事項について話し合いをもちたいと思いますので、内容をよくご検討の上、誠意ある回答をお願いします。
1. 教師の労働条件の改善について
(1) 4月以来、超過勤務や休日出勤が激増している。これらを解消するために抜本的改善を図ること。
(2) 式の日の午後の研修時間の設定について、厳守するため最大限の努力をすること。また安易に、「学校運営に支障のない限り」(98年校長会回答)という理由で曖昧に しないこと。
(3) 登下校指導、週番活動、学校行事、諸会議、現職教育などで時間外勤務が行われ た場合は、勤務時間の割り振りで対応すること、および勤務時間の割り振りは事前 に行い、それを全職員に知らせることをすべての校長に周知徹底させること。
(4) 休息時間が十分とれるようにすること。
(5) 夏季休業中の勤務について
@ 長期休業中は正規の勤務時間内であっても、業務の種類・性質によっては、校 長の承認のもとに、学校外の勤務により処理しうるよう運用上配慮を加えること は、教育公務員特例法や勤務時間に関する通達「義務教育諸学校等の教職員の給 与等に関する特別措置条例の施行について」に基づく当然の措置であることをす べての校長に周知徹底させること。
A 半日の研修会等に出席する場合や学校に出勤し半日勤務をする場合、残りの半日の研修を認めること。
B 研修報告書の提出を義務づけないこと。
(6) 泊を伴う学校行事については、勤務時間の割り振りで行えるよう「今後検討したい」との回答であったが、その結果を明らかにし、実施に向けて努力すること。
(7) 県教委の「小中学校教職員定数配当方針」にしたがって、教頭は学級対応分の教諭として、また教務・「校務」主任は専科教諭または学級担任として職務を果たすよう改めること。
@ 教務主任・「校務主任」に校長・教頭の職務を肩代わりさせないこと。
A 教務主任・「校務主任」は、学級担任または専科教諭であるので、それと同等 の担当時間数となるようにすること。
B 「教務・校務を特別扱いしない」(98年市教委回答)ならば、現在行われている特別扱いを直ちに止め、以下のようにすること。
・教務・「校務」も、クラブ、委員会、週番、通学団などの担当をすること。
・職務に関係のない文書には決済印を押印しないこと。
・朝の打ち合わせなどで、管理職が言うべきことを、教務・「校務」に言わせな いこと。
・管理職が作成すべき文書を教務・「校務」に作成させないこと。
・職員室の座席を管理職と同じように前に置かないで、所属学年の場所に置くこ と。
・校務分掌にもない「4役会議」なるものを行わないこと。
・担当している授業(特にTT)を、責任を持って行うこと。
(8) 事務用品の中で、「校務を全うするのに必要」であるスペアインク、セロテープ、マジック、ソフトペンなど最小限のものさえ支給されていない学校があるが、年度初めに希望を聞くなどして、校務を全うするのに必要な事務用品が支給されるよう改善すること。
(9) 教職員や子どもの健康を守るため、職員室を禁煙とすること。また、他に害を与 えることなく喫煙できる場所を設けることをさらに押し進めること。また、昨年度 は何校で実施されたか、明らかにすること。
(10) 「年次休暇の計画使用の促進等運用面での積極的な取り組みが必要」(2000年県 人勧)に基づき、年休の取りやすい職場環境づくりをすすめること。
2. 授業時間の確保と多忙化解消について
(1) 講習会、出張について
@ 体育関係の各種講習会を見直し、削減することについて「今後も検討していく」   (2000年校長会回答)という立場から、今年度は何を見直し、削減したか明らかにすること。
A 「会議の出張はできる限り減らすように進めている」(97年校長会回答)という方針に基づき、今年度は何を精選し、どんな配慮をしてきたか具体的に提示すること。
(2) 実施を義務づける法的根拠がない体力テストは、文科省の抽出校のみ実施すること。
@ 小学校1年生の50b走を行わないようにするなど、今後、さらに改善すること。
A 当面、実施種目は各学校ごとの自主的判断に任せること。
B 体力テストの個人票をなくすこと。
(3) 完全学校週5日制の実施に伴い、次のことを改善すること。
@ 部活については、土曜日を練習時間に当てないこと。
A 土・日が休みになり、スポーツに親しむ機会が増え、バレーボールの会員が募集されるなど子どもたちのスポーツの要求は多様化してきている。一部の種目だけ選手権大会を行うことはますます道理のないものになってきている。今行われている選手権大会については、早急に廃止すること。
B 中学校の4・5月の連休中の選手権は、廃止すること。
C 合唱祭や七夕まつりのかざりへの参加を強要しないこと。
D 多様化した児童の個性に応じた教育を実現するため、また、学級の荒れを解消するひとつのてだてとして30人学級を実現するため、この1年間、どのような努力をされたか明らかにすること。
E 子どもたちの土日の過ごし方についての調査結果、並びにそれに対する見解を明らかにすること。
(4) 研究校、委嘱校について
@ 研究指定を受けるかどうかは、「教育が特に教職員の自発性、創造性に基づく勤務に期待する面が大きいこと」を考え、教職員の意向を尊重して職場の合意で決めること。
A 研究のための会議や研究報告書は、「必要最低限」とし、勤務時間内に行えるようにすること。
(5) 児童生徒の金銭トラブルを防ぎ、集金事務の簡素化を図るため、口座振替にすること。
@ 父母に高い手数料を払わせることなく口座振替を実施すること。
A 他地域と同じように雑務排除の観点から学級集金簿をなくすこと。
B 集金事務の口座振替の実施について、昨年度出された問題点(入金チェック、現金納入希望者の担当者の仕事の増加、振り込みをしない家庭への督促や集金、メインバンクの決定、手数料をだれが負担するか)をどのように解決しようとしたか明らかにすること。
(6) 給食費の集金ならびに給食実施簿等の記入について改善すること。
(7) 学年会の時間が確保出来るようにすること。各校でどのような方法で実施してきたか明らかにすること。
(8) 「1時間の授業に1時間の研修時間が必要」(文科省見解)との認識に立ち、日頃の研修時間を確保できるよう改善を図ること。
3. 教職員および組合への差別、干渉行為について
(1) すべての教職員を出身大学、性別、所属組合にかかわらず平等に扱うこと。
(2) 校長自らが率先して、教師、子どもの人権を尊重すること。なお、毎年人権無視 の行為が繰り返されるので、今後一切起きないように十分徹底すること。
(3) 市教組ならびに市教組組合員に対する差別・干渉行為、団結権の侵害や言論の抑圧行為を絶対しないこと。
(4) 管理職への任用に、組合差別をしないこと。
(5) 持ち時間数、校務分掌等で、一宮教組役員を優遇しないこと。
(6) 「指導力不足教員研修制度」について
@ 「指導力不足教員」にかかわって、学年や学級に問題が生じたときは、担当教 師の責任に問題を矮小化せず、その原因や対策を明らかにするため、教職員の協 議と合意を尊重する校内協力体制を確立すること。
A 「指導力不足教員研修制度」を悪用し、教師をおどしたり、管理の手段に用いたりしないこと。
4. 研修権の保障と旅費の公正明朗な執行について
(1) 家庭訪問の旅費支給は、現在何校で行われているか。行われていない学校では、どんなことが障害で行われていないか明らかにすること。
(2) 校長(教頭)が県外視察に毎年行く制度を改め、管理職と一般教諭を含めて研修の機会均等をはかること。
(3) 研修内容は研究校等に限定せず、本人の意向を尊重すること。
(4) 旅費の予算・決算については、「申し出た者に教える」(98年校長会回答)という ことはなく、各学校で全職員に、予算・決算ならびに執行状況を明らかにすること。
5. 学校予算について
(1) 昨年度の市教委交渉では、用紙代は「全額公費で負担している」との回答であった。よって、用紙代全額を公費で支払うよう市へ申請すること。
(2) 学校予算・決算については、「申し出た者に教える」(98年校長会回答)ということでなく、各学校で全職員に、予算・決算を公開すること。
(3) 学校予算の増額を市当局に働きかけること。
6. 学校運営正常化のための学校訪問の改善について
(1) 県教委による「学校運営の改善について(通知)」(平成8年4月16日)にある諸会議の精選に基づき学校訪問を簡素化するよう市教委に要請すること。
@ 当面、現行の学校訪問(奇数校で行われている方式)は1年おきとし、半日日程で行うよう市教委に要請すること。
A 今年度より偶数校で行われている研究授業の公開は、事実上研究発表会であり、授業者・反省記録者に過大な負担を強いているので中止するよう市教委に要請すること。
(2) 学校訪問のための特別な準備をしないこと。
@ 「平素の活動をみてもらうのが基本」という原則から、学校訪問のためのスケジ ュール表を作らないこと。
A 学校訪問のために特別な大掃除をしないこと。
B 学校訪問のための管理職による校内巡視や点検をしないこと。
C あいさつをはじめとした子どもたちへの管理的締め付けをしないこと。
D 法的根拠のない教科等指導員の派遣を要請しないこと。
(3) 学校訪問の記録を簡素化すること。
7. 通知表(あゆみ)、累積簿の改善について
(1) 子どもの発達段階や学校の実情などを考慮し、適切な記載内容を定めるように通知した文部省通達(1971年)に則り、各校において、真に子ども一人ひとりが学習のあゆみを振り返り、励みになる通知表を作成すること。
(2) 学習の評価の仕方については、各校の裁量に任せること。
(3) 学校生活における行動の様子の評価については、人格評価になるので、記載しな いこと。
(4) 通知表所見欄は、パソコン等での記入でも良いとすること。
(5) 累積簿の使い方については、各校、各学年、各教師の裁量に任せること。
8. 少人数指導について
(1) 少人数指導担当教師を、非常勤ではなく常勤にかえるよう市教委に要請すること。
(2) 教室配置や授業形態など、よく協議し、無理な計画を立てないこと。
(3) 少人数指導による成果を強要することなく、各教師の取り組みを尊重すること。
(4) 批判の多い習熟度別授業の実施は止めること。
9. その他
(1) 補助教材の採択は、その年度の担当教師が行うことを基本とすること。
@ 補助教材の採択に当たっては、年度初めに、各校の教師集団で、複数の出版社の実物を見て、十分検討すること。
A 「ことばのひろば」、体育、道徳等の補助教材は、4月に採択しても教育課程実施に影響はないので、ドリル等と同じように4月採択にすること。
B 採択委員会の審議は、「適正」ではなく、多数の委員が、不採用の意見を述べたのにもかかわらず、校長が「お願いする」という事態が数多く見られる。その事実をどう判断するか見解を明らかにすること。
(2) 「心のノート」の使用については、各教師の判断に任せること。
(3) 教育振興会の出版物を特別扱いしないこと。
@ 教職員に販売業務(集金、配布など)の肩代りをさせないこと。
A 「ゆうゆう」等の購入者が少ないからといって、申し込み用紙を何度も増し刷りして、担任に注文を取らせたりしないこと。
B 98年度の回答で「助成金は、学校で十分活用されている」とあったが、助成金の金額並びに使途を各校の全教職員に公開すること。
(4) 職員朝礼等の市民憲章唱和の強制はやめること。
(5) 「君が代」斉唱・「日の丸」掲揚を児童・生徒・教職員に強要しないこと。