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*** フラットスペース追加で軽バンをRVに ***


1.はじめに
1.やーい・うーん

既に掲載しております”デリカキャンピングカー改造記 ”のコンテンツは 自己満足的、自己中心的で個々の部分の応用を別にすると、汎用性の乏しいコンテンツでした。  今回は、比較的簡単に応用が可能である事を重視した改造を試みました。 維持費の安い ”軽自動車のバン ”をベースに、遊び車(RV)へ改造したコンテンツです。  遊び車(RV)にする為に必要な事は何でしょうか?  もともと ”軽自動車のバン ”ですから、セダン車以上に荷物の運搬は得意としています。 遊び( 釣、スキー等 )を対象にすると、まず思いつくのが車内のフラットスペース。 フラットスペースがあれば、移動テント代わりとして仮眠は勿論、食堂としても使える。 想像すると、嬉しくなってしまいました。 2.計画  今回は、キャンピングカー登録は全く考えていない。従ってシンクは必要なし。 シンプルにフラットスペースのみ製作すればいい。  まずはこのフラット部をどのような、タイプにするか?
2.使用工具

@現存のシートをフラット状に倒しその上に補強板等でフラットスペースを設ける。 A現存のシートを倒し、別に製作したフレームをセットしフラットスペースを設ける。  常時設置(固定)タイプは考えていなかったので、上記2タイプが考えられました。 @のタイプへは、市販のエアクッション等の利用により簡単に出来そうに思えましたが、  フラット部が柔らかいので平板を敷いても安定性に欠けそう。仮眠には良いが 汎用性に欠ける様に思え、Aを選択しました。(@もトライを予定) 3.構想  基本的には、デリカの時に採用した"フレーム+マット付プレート"の構造を 使用しようと思いました。  デリカの時にはシートのフレームをベットにも活用する事で前後方向に比較的長いフレームを 確保できましたが、今回は転用部が無く、専用のフレーム部を荷室に設置しました。  リアシート前足元フロア-部からシートを前倒しにした時の背面部までの高さは 41cm
3.材料(加工前)

従って、リアシート足元からの高さ41cmのフラットフロアを設計する事にしました。  シートを後倒しにすれば、さらに低くする事が可能ですが、組立時に荷室へ背面部を倒すので 荷物の出し入れが必要になる事が想定されるので前倒しにしました。  荷室部にフレームを設け、フラットフロア組立時にはリアシートを前倒しにし、 シート足元部にフレームを延長設置、横渡し梁をフレーム上にセット、プレートを敷いて完成。  フラットフロア組立てシナリオは決まりました。 (構想固め)  荷室部のフレームについては、1タイプのみですが、 延長するフレーム部は、架台と一体にするか、別体にするか2タイプ考えられました。  フラットフロアの組立て時には、一体のほうが簡易ですが、 収納時のスペース(空荷室確保)の点から別体タイプとする事としました。 4.製作 (1)部材形状  メインとなる原材サイズを予め調査し、切断長を設定しました。  デリカの時はコンパネのみ購入時に切断してもらいましたが、今回は角材までも 切断してもらおうと言った企みが有っての事でした。 独力での切断も可能ですが、面直精度向上と作業時間短縮(約1日分)を狙っての事でした。 (2)購入と切断  予め(昨日)下見しておいたDIYショップで、木材(含切断)と木ねじを購入しました。工賃(税別)は合計630円でした。 要した時間は購入依頼、運搬、切断、支払い完了まで合わせて約40分でした。  (木材)
88mm幅材

角材

コンパネ

(3)組立
4.フレーム仮組

車の占有を拒否された為、丸1日の連続した組立てが出来ませんでした。 作業量としては、概算で材料仕上げ(角面取り)3時間、組立3時間、改造・仕上げ3時間の 計9時間程度、改造なく連続で出来れば、丸1日で完成可能な作業量でした。  但し、組立てツールとして、電動ドリルは必要となります。 ハンドドリルでは不可とは言えませんが、おそらく3倍位かかってしまうと思われます。  又、改造と言うのは、組上げてみて気づいた不具合に対し加えた変更の事で  初めから設計に組込まれていれば、必要の無かった時間で1時間程度が必要でした。 <1>部品/フレーム・サブ組み   @延長リアシート前フレーム  ほぼ単体で完成、手始めに組立てる事にしました。 足材を梁部に固定するプレートはコンパネ余材プレートを切断して製作しました。
5.前フレーム

 電気ドリル(2.0φ)でコンパネ部分だけではなく、角材部分まで深さ約20mm程穴をあけ、 木ねじで固定しました。 サブ組み後、いざ組立ててみると幅88mm有るとは言え、安定性に問題を感じ、 余木材を使用し、約180mmのぶれ止めを追加しました。(写真4と5)  A荷室フレーム   井桁3セットと梁1本で構成されています。  左右側面2式、荷室前部フレーム、後部梁の構成です。  材料は40□の角材とコンパネプレートと  余材を切断して製作した角材固定プレートです。  加えて、梁材の位置決めガイドを下記延長フレームと同様に取付けました。   位置決めはフレームくみ上げ後、あらかじめのマーキングと車内での調整(写真6) で行ないました。(写真のL型スケールは隙確保のため) B延長フレーム
6.荷室フレーム

  40□の角材に梁材の位置決めガイド(余木材を利用)を付けただけの物です。  幅40cm,50cmのコンパネ板両端近辺に梁が渡る様にガイドを取りつけました。  C梁材(横方向フレーム) これは単なる40□の角材で長さを車内幅−10mm位に合わせたものです。  ( 仕上げとして、各面の角部(接線)を1mmR程に削りました(写真 ))  Dフラットフロア(天板)   これも単なるコンパネ板( 厚12mm ) 40cm,50cm幅 * 車内幅−5mm 梁材同様、0.5mmR程の仕上げは施しました。   以上で構成部品の製作は終了。次は車体への組付けです。 <2>総合組立( 車体への組付け ) 上記サブAss'y( 構成部品の製作 )が終了した時点でほぼ完成。 車に積載した時点が、普段(未使用時)の状態となるので、  総合組立は完成確認的な意味合いのものになりました。
OFF1

OFF2

SET1

SET2

SET3

SET4

SET5

SET6

組立

上図のコメントを OFF1 は 未使用積載時、リアフレームの横梁を利用しフレーム、フロアを積み上げロープで固定してあります。
7.フレーム/サイド視

OFF2 は 組立準備、フロアを降ろしたところです。 SET1 は リアシートを前倒しにし、フロントフレームを設置 SET2 は サイドフレーム(延長フレーム)をセット SET3 は 横方向フレーム(梁材)をセット SET4 は フラットフロア(天板)を 2枚 SET5 は フラットフロア(天板)を 3枚 SET6 は 組立完了 組立 は 左記パネルをスライド動画で示しました。 <3>感想   かかった費用は材料費(含む切断費)が6千円位、その他ネジくぎが6百円、  この際に安い電気ドリルを買われたとしても、1万円で足りると思われます。 ( 金やすりも必要ですが、百円ショップでドリルの歯と共に購入しました。) 家に居所を失い、外で時間を過ごす空間を確保するのに 手が届きそうな値ごろか? 又、遊びのための2ndカーとしても、スポーツカーとはいきませんが、 中古軽バンなら ネット・オークションを覗いてみると、10万円台で入手出来そうだし、 諸費用が安く、ユーザー車検なら約3万円、自動車税と任意保険費用を合わせても、 駐車場代がなければ、月当たり数千円で十分です。オイル、タイヤ他消耗品の費用は 別ですが、年間数千Km以下の走行ならこちらの費用の発生も少なく...。 最後に、本件の様な改造(製作)は DIYショップを利用すれば、安価、容易に可能です。 興味を持って頂けるだけで、やがてはこの趣味を理解して頂ける肯定論者が増えた事と 勝手に信じ、至福に感じて居ります。

おわり


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