関谷醸造と言うよりも大吟醸酒『空』の蔵と言った方が通りが良いかもしれない。 近代的な設備により数々の銘酒を産出している酒蔵である。
華やかで、馥郁たる吟香をまとう『空』と、 2年半の低温貯蔵により余分な肉を削ぎ落とし、純粋に酒の旨さを味わえる『吟』は、 どちらも甲乙付け難いほどの出来ばえである。
関谷醸造の酒は、愛知県内で90%(特に東三河地方では全体の70%)を消費してしまうため 全国には全体の10%、つまり三百石(54kl)しか出まわらない。まさに幻の銘酒と言える。
平成3年以降、この蔵は、杜氏を始め蔵人たちのすべてを地元出身者に切り替えた。 昭和60年頃までは越後杜氏が蔵を仕切っていたが、将来の人材不足を見込んで、 『地元の人間育成』と『機械化による酒作り』に取り組んできた。
ただし、大手酒造メーカーのような全自動の酒作りを目指したわけではない。 コンピュータまかせではなく、機械はあくまでも道具であり、 すべて人間の考えにより操作できるようにしている。 その結果、純米大吟醸酒としては、類い稀なる傑作『空』、『吟』を始めとする銘酒たちが 生れたのである。

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