ウイスキーとは

ウイスキーが生まれたのは、18世紀後半、 イングランドとスコットランドの合邦の時期だと言われている。 その頃のウイスキーは、蒸留しただけの無色透明なスピリッツであり 『ウスケボ』、『アスキボー』、『アクア・ヴィティ』など、 いろいろな呼ばれかたをしていた。

 琥珀色の液体へ

ある時から無色透明なウイスキーを樽に貯蔵し、熟成を待つという工程が加わった。 これによりウイスキーはそのアイデンティティとも言える『琥珀色』を手に入れたのである。

単式と連続式

蒸留酒であるウイスキーは蒸留機を使って蒸留する。 スコッチの古典的スタイルでは、錬金術師が用いたポットスティルが原型といわれる 単式蒸留機を使用していた。 それに対し新興生産地であるバーボンやカナディアンでは、 1830年代に実用化された連続式蒸留機が用いられた。 ポットスティルと比べ、高度の精留能力を持つ連続式蒸留機は原料による特徴を稀薄にする 効用があった。

モルトとグレーン

モルトウイスキーは麦芽だけを使い単式蒸留機(ポットスティル)で蒸留したもので、 精留の度合いが低いため性格は荒々しいが、オーク樽に貯蔵することによりまろやかになり、 風味の高い個性的な酒が多く存在する。スコットランドと日本のウイスキーがこれにあたる。
グレーンウイスキーはライ麦やトウモロコシなどの大麦麦芽以外の穀物を使い、 連続式蒸留機で蒸留したもので、性格のおとなしい酒である。 モルトウイスキーに比べ、生産効率が高い。
20世紀のはじめにモルトウイスキーとグレンウイスキーの間で『ウイスキーの本物論争』が 起きたが、明らかに差があるのにもかかわらず、王室委員会は両者ともウイスキーであると 裁定した。

ブレンデッド・ウイスキー

19世紀頃のウイスキーは、ピートを焚きながらゆっくりと麦芽を乾燥させて作っていた。 当然、ウイスキーにもピートの強烈なスモーキーフレーバーがしみつき、 スコットランドの人はともかく、都会の人たちには馴染みにくかったようである。 そこで当時、売れ行きが思わしくなかったグレーンウイスキーとバッティングし、 モルトウイスキーの個性を稀薄にしたものが作られた。 それがブレンデッド・ウイスキーである。 当時の軽いウイスキーを求める飲み手の嗜好に合い、人気を博した。

シングル・モルトウイスキー

その後、スコットランドでも意図的にスモーキーフレーバーを付けるのはアイレイ・モルト だけになり、グレーンウイスキーで香味を薄める必要がなくなった。かくして、生粋のウイスキー、 シングルモルト・ウイスキーに人々の関心は高まり、世界的なシングルモルト・ブーム が訪れるのである。ブレンデッド技術に走ったことにより、優秀なブレンデッド・ウイスキーが 数々生まれたが、それぞれのモルトの個性は稀薄になっていった。 その反動として、再びスコットランドの風土に立ち帰らせたのかもしれない。

酒税法改正

以前は高価で、海外旅行のお土産bPだったスコッチウイスキーも、 次第に手に入りやすくなってきた。 近頃では免税店よりも量販店の方が価格が安いようである。 さらに、1997年12月にはウイスキーの税率が引き下げられ、国産ウイスキーよりも安価なものまで 現れてきた。 もしかしたら、日本人は世界で一番安くスコッチを楽しんでいるのかもしれない。 できるならディストラリーに敬意を払い、あまり薄い水割りで飲むのは遠慮したいものである。


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