柑橘類の楽しみのヒント集
お正月を越すと晩柑類の楽しみが始まります。そのまま食べる以外にも楽しみ方は色々あります。

左上からデコポン(熊本)、スウィーティー(イスラエル)、最大の晩白柚(バンペイユ:熊本)
2列め葉付きのポンカン(三重)、ハッサク、マーコット、みかん(静岡)
3列め最小のキンカン、イヨカン(三重)、生卵、スダチ(徳島)
一番の楽しみは熊本の晩白柚です。こんなに大きなものがどのように木になっているのか不思議です。初めて出会ってから15年程になります。皮からマーマレードを作るには酸味が強いけれど1月中に食べた方がいいし、身を味わうにはじっくり寝かせて2月に入ってからの方が美味しいような気がします。

先日、デコポンについてお尋ねのメールが来ました。手元の資料によると、デコポンは、”ポンカン”と”清見(きよみ)オレンジ”の交配種。きよみの豊富な果汁と良質な味覚に、ポンカンの甘さと食べやすさを加えたかんきつ類の最高傑作と自賛しています。天草や熊本の方で多く作られているようです。ネーブルより大きなおへそがあります。へた側は三宝柑のように盛り上がっています。味覚的には伊予柑にも似ていますが、伊予柑の方が水分が多いように思います。たまたま到来物のデコポンが家にあったのでおへその写真を撮ってみました。

高知から来た河内晩柑橘(夏文旦):見た目はあまり良くないけれど
一度味わってみたいとかねがね思っていたものを味わう口福に1999年6月は恵まれました。1つは河内晩柑(夏文旦)という柑橘類です。ずっと前に雑誌で見かけたのですが、栽培量が少ないとかでなかなか出会うことができませんでした。最近小夏(ニューサマーオレンジ)を送ってもらっている高知の果樹園で今年から販売を始めたと言うので早速予約しました。
玉不揃い家庭用と言うのを頼んだので1個400gのものから800gを超える大玉まで混ざっていました。消毒をほとんどしていないとかで、表面には黒い斑点があり見た目は本当に不器量です。パンフレット通りに皮をむいて食べようとするとジューシー過ぎて上手にむけません。半分に切り、絞ってジュースにしてみました。酸味が少ないので、ごく少量のガムシロップを加えただけでとても美味しいジュースになりました。香りは柚子系の爽やかな香りです。果肉の色は文旦に比べると幾分オレンジに近い黄橙色です。
バンペイユ・ピールの作り方
- 晩白柚の皮は厚くてむきにくいので、ナイフで地球儀の経線のように8本くらい筋を入れておいてから、むきますが、量が多いので、適当にきれいな部分だけ使います。先に皮の重さを量っておきます。(その1.5倍のグラニュー糖を用意します。)
- 普通は黄色い表皮の部分をナイフで削り取って、白い部分だけを使うようですが、私は面倒なのでそのまま使ってしまいます。
- まず、大鍋にたっぷりのお湯を沸かして、30分ほど皮をゆでます。その後、2時間ほど水にさらします。(湯でこぼすお湯はお風呂に入れてしまいます。)
- 次に、塩少々をいれたお湯で皮が柔らかくなるまで、ゆでます。
- 水にとり、井戸のある方は水をちょろちょろかかるようにして、水にさらすとよいそうですが、水道の場合はたっぷりの水にしばらく浸けては水を替え、また新しい水に浸けておくという事を繰り返します。時々、少しかじってみて、やや苦みが残るまで、さらすのを繰り返します。晩白柚は皮が厚いので、大体1日半〜2日位かかります。
- 出来れば、耐熱ガラスか厚手のホーロー鍋にさらした晩白柚の皮をいれて、始めの皮の重さの半分のグラニュー糖を入れ水を少々加えて火にかけます。
- 中火から、弱火にして、残りの砂糖を2回に分けて加え、鍋底が焦げ付かないように気を付けながら、煮上げます。
- 煮あがった皮を金網にとり、乾かします。(鍋底に残ったどろりとしたゼリー液はお湯を加えてエードとして飲みます。)
- 細く切って供します。(砂糖煮の作り方を書いた本に文旦の砂糖煮にグラニュー糖をまぶすと書いてあったので、少しまぶしてみたら不評でした。)
小さくて可愛いキンカンは甘煮にしてカップケーキの中に入れて焼き込むとまた違った美味しさです。
キンカンの甘煮入りのカップケーキの作り方
- キンカンに地球儀の4本くらい経線のようにナイフで切り込みを入れ竹串で種を取り除きます。
- キンカンをたっぷりの水で柔らかくなるまで茹で、お味見してみて苦ければ、しばらく水にさらします。
- キンカンを鍋に移し、6割くらいのグラニュー糖を加えて弱火で煮ます。あくが浮いてこれば、とり除きます。
- マドレーヌ生地を作ります。大き目のボールに小麦粉150gと砂糖150gをふるい入れ、卵3個を加えて泡立て器で力いっぱい練り、とろっとさせます。
- バター150gを湯煎にかけて溶かし、少し冷まして先程のボールに加え、バニラオイルやコワントロー等のリキンカンの甘煮は色々方法があるようですが、面倒でも種をなるべく取り除く方法で作ります。
- キュール等を好みで加え、さらによく練り、泡立て器の筋が残るようなかたさにし、60分寝かします。
- アルミホイルのカップケーキの型の半分までケーキの種を入れ、真ん中にキンカンの甘煮を1個入れ、残りの種を入れます。
- 160〜170℃のオーブンで焼きあげます。
キンカンの甘煮のしかたは人によって色々な方法があるようです。下茹でをしない方法やお酢で煮る方法もあるようです。いずれにしてもケーキの中に入れる時は種をすっかり取り除いた方がいいようです。
スダチは本来夏から秋にかけてサンマや土瓶蒸しのお伴にかかせませんが、シャーベットも口の中をさっぱりさせてくれ大人の味です。
スダチのシャーベットの作り方
- スダチはよく搾り、皮のすりおろし少々と砂糖をやや甘めに加え、冷凍庫で冷やし固めます。日本軽金属(株)の「どんびえ」と言うアイスクリーマーがあれば簡単です。
柑橘類は皮を上手に使ってゼリーを作るとおしゃれな感じです。
柑橘類のゼリーの作り方
- 柑橘類は皮をよく洗い、グレープフルーツなら横真半分に切り、デコポンやポンカンは上部1/4をふたにするように切り離します。
- 中身をスプーンでくりぬき、ジュースを搾ります。皮の内部はきれいに掃除します。
- 搾ったジュースに甘めに砂糖を加えます。酸味が強ければ少し水で薄めます。
- 熱を加えないで使えるタイプのゼラチンや寒天パウダーを箱の分量を参考に加えます。柔らか目の方がおしゃれですが、スプーンですくいやすいのは固めの方です。
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