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デリカキャンピングカー改造記

*** デリカキャンピングカー改造記 ( 1/3 ) ***

(1)車種型式選定 (2)車種の決定 (3)レイアウト設定 (4-1) 仕様向上 (4-2) 解体ショップの利用 (4-3) 室内改造
改造前リアビュー はじめに
街乗り4駆、なる言い方をもよく耳にします。
市場ではRV車をよく見かける様になりました。
RV車の人気は 本当にアウトドアブームのみに起因するものでしょうか。
おそらくは 日本の現在の交通事情(自動車)に起因する処があるのではと
思いはじめました。
例えば 都心や、高速道路での渋滞など自然渋滞とはうまく言ったものだと 感心しながらも
(どういう理由か 自然渋滞なる言葉まで耳にします)
人が作った自然に矛盾を感じています。

クロカン4WDから SUVへのRV車の主流は変化し
長く続く不景気の下で 一般大衆のレクレーション嗜好の変化が背景に有るのでは、と、
目立ってはいないけれど その一端が RV車の主流の変化に見られるように思います。
改造前サイドビュー
単に、レクレーションが変化したと言う事(オートキャンプ の流行)だけでは無く、
中距離の (家族)移動に 自動車が多用される様になった事が要因の1つではないか。
当初はJR等の公共交通機関を使用していた場合でも、乗用車を使用する様になった。
合わせて ここ十数年の間 燃料費(ガソリン)が上がってはいない事にも理由が有ると
思います。実際に名古屋、大阪間を移動する場合で コストを考えると
新幹線利用に対し、その他の利用の場合でも2人以上から メリットが生じます。
このような背景があったので、乗用車から車高が高く車内の広いRV,SUVの人気が増加したのも
納得のいく処です。
更に、実際パジェロを運転していて痛感した事ですが、アイポイントが高い事のすばらしさを体感しました。
渋滞に出会った時に痛感した事ですが、
普通の乗用車では2,3台前までしか見晴らしがつきませんが、パジェロでは相当前まで見晴らしがききました。
その分 信号渋滞か 事故、工事渋滞か等の見通しがつき 精神的余裕が得られました。
さらに、信号停止等の前準備(スピードダウン)ができ安全性も高い等々、
"他車を見下ろす事により、隣にベンツが来ても 劣等感を感じない" と言っていた人の言葉も納得が行きます。
( 優越感: 或いはパジェロが世界的に評価されているという意か )


(1)車種型式選定に関して
車種型式の選定に関して
まず、オフロード1BOX4WD 次に ガソリンエンジン そして AT もちろん値段
この3点を 選択肢の要としました。

<1> なぜ オフロード1BOX4WDか?
これは 走行性能の観点から、オフロード4WD 勿論 オフロード走行を考慮してと言えばそれまでですが、
概して オフロード車は丈夫で長持ち(耐久性に富み)視点が高く見晴らしの良い事 が選定理由。
又、1BOXを選んだ理由は ヘッドクリアランスは勿論、十分な広さを得られる上
容積率が良く、回転半径が思いの外小さい事が理由です。

<2>ガソリンエンジン選択の理由
次に ガソリンエンジン選択の理由は 高出力、静寂性、精神衛生、メンテ性(チューニング性)
この4点から、選択しました。
燃費の良い ディーゼルを と お考えの方も居られると思います。
当初は私も そのように考えて パジェロディーゼルターボに乗っておりました。
2500ccターボ付きディーゼル車でした。重い車体(約1.5t)が要因となり加速が悪い。
(特に 中高速域での加速の悪さは 避けられない)
ターボのおかげで やっと 普通車なみ、スポーティー車には...。悪い加速を補おうと2速で引張るように
そのせいか クラッチディスクがいかれ オーバーホール(約5万円)反って高くついた。
おまけに、加速時に吐く黒煙、決して心地良いものとは 言えません。
それでは、燃費はどうか?
片道 約35km(自動車専用道路の走行が多い)平均9.3km/Lぐらいでした。
ガソリン車ならどのくらいか?
1〜2割ダウンの 7〜8km前後に と思いました。(実際は約8km/L)
購入価格差は 約20万円有りました。(勿論ディーゼルが高価)
それでは、20万円が 燃費の差で相殺されるのは 何kmの走行が必要か?
実際は ガソリン(8km/L):80円/L, ディーゼル(9km/L):70円/L,
1km当たり( 80 / 8 )−( 70 / 9 ) = 2.222222円/km
従って20万円/2.222222 =90 km
車種{パジェロ(ショート)とデリカ}の違いにより、
更にガソリン・ディーゼルの燃費差は縮まることが計算され 9〜10万km走行で
価格差が相殺される事になると計算されました。
当然加速や、高速巡航性能(登坂路ではトラックの後方走行が必要)等の動力性能、
特に 1Boxタイプでは エンジンがシート下にあり、静寂性が大きく影響する事、
更には、CDI等の点火装置装着や 電子制御によるチューニングUPが行なえる事
これらを 考え合せると 当然にガソリンエンジンを選択する事となりました。

<3>A/T選択の理由
最後にA/T選択の理由は
キャンピングカーとしての利用目的からして 走行距離/回が長距離になる事が
予想されます。当然、シフトチェンジを省力化したA/Tに軍配があがります。
又、将来は アマチュア無線のモービル運用も計画していることも、A/T選択の
理由となっています。


(2)車種の決定
デリカ
前項の選択子より ほぼ車種は決定されます。
オフロード1BOX4WDと言う事から デリカ(スペースギアでは無い)
((デリカは1BOX4WD車の中ではハードデューティ仕様))
勿論、4WDガソリンAT車 を選定しようとしましたが、
デリカには4WDディーゼルATの設定は有っても4WDガソリンATはない
その上、ガソリンエンジン設定は ワゴン仕様には無く、バン仕様のみ。

本当は ATが欲しかったけれども、止む無くMTに
更に、キャンピング車への改造のし易さを考えると バンに軍配は上ります。デリカ側面図
その上、ワゴン車の後席ドアは片側しか設定されておらず
この点からも バンタイプの方が適していると考えられました。
決定的な理由は価格でした 定価ベースで約50万円安価になります。
エアコン等の装備差を差し引いても20〜30万円はバンの方が安価
ガソリン車がワゴンタイプには無い事もあり、決して引け目を感じる事も無く
車種は デリカバン4WD2000GL・ガソリン に決定しました。
バイザー その他オプション設定として 寒冷地仕様バイザー付フロアマット無を
設定、ディーラーではサービスとして、フロアマットのサービスをデリカ上面図
行なっていましたが、マットの値段を高く思い、解体屋で購入、
その分をバイザーの費用の一部に振替えてもらいました。
バイザーは 窓の隙間からの雨水の進入防止に効果があります。
(夏場 駐車時に 車内の温度上昇防止に抜群の効果があります)
やはり、バイザーは必要です。


(3)レイアウト設定
車内レイアウトの設定から
どうせなら、ハンドメイドなのだから、個人の好みを出来るだけ生かしたい!
そう思い 希望点を整理してみました。改造構想図1
乗車定員は出来るだけ多くしたい。
対面シート(進行方向に対し横向き)にしたい。
勿論、キャンピングカーとして88ナンバー登録をしたい。
乗車定員から、小型自動車免許の範囲内と言う事で、9人ないし10人の
乗車定員としました。一般のこのクラス1BOXタイプの乗車定員はほとんどが、
前席から 2、3、3タイプの8人乗車だとおもいます。
(キャンピング仕様車では 反って定員が減り5、6人が多い)
ハンドメイドの強み、それより多くしたいと、欲張りました。
88ナンバー取得の為、水廻り設備(シンク)設置が必要条件改造構想図2
又、着席スペース/人(40X40cm/人)を考慮に入れると車内レイアウトは
A) 2,2,3:3 の定員10人シンク中置きタイプ、 ( m:mは対面座席の人数 )
B) 2,3,2:2 の定員9人シンク後部置きタイプ
上記タイプのいずれかに限定されてしまいます。
一度に仕上げてしまえる場合には、当然欲張って
A)の定員10人タイプを選択するところですが、
実際は 使用しながらの改造ゆえ、改造中も改造後も中座席には手を加えない。
見方を替えて、改造中にも荷室以外は 使用上の問題が無い。
B)の定員9人タイプとしました。
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