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デリカキャンピングカー改造記

*** デリカキャンピングカー改造記 ( 3/3 ) ***

(1)車種型式選定 (2)車種の決定 (3)レイアウト設定 (4-1) 仕様向上 (4-2) 解体ショップの利用 (4-3) 室内改造

<3>仕様向上作業(その3 室内改造)

@フロア部コンパネフロア
フロア完 ここで取り上げるフロア部とは、キャビン内(運転席、助手席を除いた
部分)床部を示します。基本的には、フロアー面の平坦化と保温を図り、
以後の機具取付けの容易化と就寝性の向上を狙いコンパネ板を
敷きました。
更に、スライドドア内側の段差を覆う可倒式カバーを設け
有効スペースの拡張も行ないました。

a.コンパネ分割、ボルトで固定
コンパネ板の分割は、車内をメジャーで測定、設定しました。
更に、コンパネ板の上にベニア板をネジ止めしコンパネ板を固定(一体化)しました。
尚、付属品の荷室マットは、クッション材として、フロア・コンパネ版間に敷いてあります。
又、一体化したコンパネ板の位置決め固定は、センターシートのボルトを(L/R計2本)
コンパネの上から共締めする事で行ないました。
この時、ネジは15mm延長したものを使用しましたが、ピッチがISO規格ではないためか、
DIY店の店頭では販売されておらず、専門店で入手しました。

b.スライドドア内側の段差を覆う可倒式カバー
ステップカバー ステップ可倒式カバーは ステップの大きさに合わせて作ったコンパネ板と
フロア板にヒンジをはさんで取付けました。
さらに垂直荷重に対する強度が必要と思われ角材で補強しました。
木材、工具
L型ゲージと 平型金やすり が大変重宝しました。(→)
L型ゲージは、フレーム、梁角材の面直切断、金やすりは角面取り作業に
用いました。これらは、電動ドリルと共に、必要な工具だと思います。

後席ステップ部にカバーを付けた改造は正解だった事を痛感しています。
走行中、足元のジュース缶他がステップへ転げ落ち、
行方不明になった経験も過去にあったのですが、落下防止は勿論、
ドアが敷居となって、荷崩れも起こりにくくなると言った効果も有りました。
また、ステップとの間に生じた空間は、靴入れとしても役立っています。

Aシート、ベット部
レイアウト設定の項でふれました様に 人員増の狙いと共に、
あこがれすら感じていました2:2人対面シートは 2段ベット組替えシートとして、
構造計画の立て易い構造でした。分解、部品流用、組立て構造の概要を説明しますと、
2:2人用の対面シートの座面、背面の平板(汎用マットプレート)は、シート分解時に取外し、
2段ベットの上段プレートとして流用する。又、ベット組立時には、シート背面フレームを
上段ベットのフレームとして活用し、角材を渡しシート平板をセットしてベットを完成させる。
以下に詳細を説明致します。
a.シートリアシートステップカバー
シート構造の概要は 上記のとおり、
外形寸法の設定から、2段ベッド下段の高さスペースは 法規上500mm以上必要、
従って 背面フレームの高さは 510mmとしました。( シート座面高さは 315mm )
乗車用ベンチタイプシートには、横ずれ防止器具が、法規上必要です。
従って、アームレストが必要となりますが、
内側への倒れ込み防止(剛性強度up)を狙って、
後部は 突っ張り棒タイプとしました。
前部は、アームレストを 回転可能なヒンジで固定したコンパネ板に取付け、ベット使用時には
邪魔にならない位置に回避出来る様にしました。シートASSY
シート使用時には、コンパネ板に角材をシートの足を設け、座面の位置決めガイドにセットする事で
シートとしての剛性も高めました。同時にアームレストのシート背面側が、セット時にシート背面に
密着する構造にし、シートの組立て剛性も高めました。
この様に、シート前側は足のおかげで、垂直荷重に対し十分な剛性を持っていましたが、
後側は剛性に劣るため、取外し可能な足を追加致しました。
< 汎用マットプレート >
座面板、背面板に使用しているマットは、コンパネ板にキャンピング用マット(クッション)を
ネジで固定、さらに 布地カバーをネジで固定した 汎用マットプレートです。
尚、カバーには 耐火耐水性を考慮しカーテン生地を使用しました。さらに 裁断時の事を考慮し
クロス模様の生地をを選択した事も正解だったと思います。

b.ベット ベッドフレーム
ベッド完 ベットはコンパネ板を取付けた床面にカーペットを敷いて下段としています。
上段はシートを 分解、別置きの梁用角材と、組立て式の机架台を床上に設置し、
その上に汎用マットプレートを敷き、ベット上段を組み上げる構造にしています。
後述するシンク、キッチン架台の高さも角材セット高さに合わせ、それらの上に
汎用マットプレートを敷いて上段ベット分の長手方向の延長も行なっています。
前方向の延長は、机架台を別途に製作してベット組立て時にフロア上のガイドにベット架台
足位置を合わせて組立て、ベットの前後方向を延長(600mm)する様にしました。
更に梁角材と架台の間に渡すセット具を別途製作し剛性を高めました。

ベッド完 上段ベットの組付け方法は、( ← マットセット動画 )
(1)最後部デッキ(シンク他)と後部アームレスト間に格納している
ベット部材を取り出す。(机架台、梁角材他)
(2)シートの前側アームレストを開放し汎用マットを取外す。(座面背面左右の4面)
(3)梁角材を(5本)シートフレームにセットする。(写真)
(4)机架台を組立て、セットする。(床面の足セット用ガイドに合わせて)
(5)梁角材と机架台フレーム梁間に架台上部剛性UP用セット板をセットする。
(6)梁の上へマットを後部よりセットする。
(7)最後に机架台上左右側のマットをセットして、完了。カーテン外観
カーテン内観 架台の両側をマット別置としてあるのは
ベット上段の登降時に、取外し、登降終了後に閉める事で、
そこから登り降りをする構造になっています。

カーテンを閉めた時、ベット上段から(←)、外観(→)


Bシンク部

シンク 後部シートの大きさ(前後方向寸法)と後部ドア(HB)間のスペースに
シンクと給水設備、10L以上のタンク2個を設置する必要が有ります。
タンクには、入手し易く余裕の有る18Lポリタンク(灯油用)を使用しました。
a.シンク
シンクの桶部に何を用いるか?
アウトドアカー雑誌等では、調理用の丸いボウルを使用した例も見られましたが、
今回は、立方柱型(底面は正方形)の“あられ缶”を見つけ、使用しました。
缶の中央部に穴をあけ、DIYショップで購入した塩ビ製の配管部品を加工して、
排水口、ホースを取付けました。又、シンクの天板、側面にアルミ板のカバーを付けました。

b.給水口( ポンプ,蛇口 )
前記シンクの下にある給水タンクから、上水を電動ポンプにて汲みあげ シンク天板に
取付けた蛇口の給水口へ配管しました。
尚、電動ポンプには 価格が安く(数百円)電池での稼動が可能な、灯油ポンプを使用しました。
ポンプ本体は給水タンクに、電池部分はシンク横に、スイッチはシンク天板に取付けました。
電池を用いる事により、キーOFF時でも給水が可能です。
(配管について)
下にポリタンを置き、電動ポンプでシンクの蛇口へ給水、シンクからの排水はホースを通って、
排水タンク(18Lポリタン)へ送水されます。給水タンクについては、
他の容器よりの給水補給も可能ですが、排水タンクは取り出し可能な構造にしました。

c.調理台
法規上 キャンピング車には、調理用スペースとして20X30cmの平坦スペースが
必要となっています。これを満足するべく、給水タンク上部に天板ふたを設けました。
又、法規上 コンロも必要ですが、これは携帯用カセットコンロで対処可能です。
コンロはタンク間のスペースのシンク横に設置出来る構造にして有ります。

Cカーペット( 後席フロアマット )
カーペットを敷く事により、リア部はより一層キャンピング車らしくなって行きます。
コンパネの上に敷いたマットは、カー用品店で購入したフロアマット裁断用マットシートと
手持ちの家庭用マットを敷いています。温度計

D外気温度計
外気温度計は デリカの前にパジェロの装備で 冬場の路面凍結の予想にその有益さを実感し、
外気温の温度計が欲しくなりました。市販のキット(3千円弱)を購入、製作しました。(→)
電源は単四の電池を使用。( 3年ぐらいもつ )
室内温を上、室外温を下に表示。この温度を参考に冬場の路面凍結の予想に利用しています。




(5)改造がおわって
改造に関して、100%完了とは言えませんが、とりあえず一息と言ったところです。
80%位完了と言ったところでしょうか、一段落つきました。
取りあえず、走行テスト。子供たち(5,9才)には、ベンチシートが大好評。
長距離走行では、その上に(あるいはフロアーに)横になり、熟睡しています。
同時に設置したテレビデオもお気に入りです。
しかし、大人には今ひとつの評価。第1に、乗り心地が悪いとの指摘を受けました。
ベース車がバン仕様であるため、サスが固く路面のショックがそのまま乗っている人に伝わる。
これは原因がはっきりしていましたから、早速にその対策として、
Rrのショックをワゴンの物に交換しようと思い、解体屋へ出かけて相談しました。
受けた返答が意外でした。
「 ショックの交換ではあまり効果がない。」との事。さらに、
「 バン用のタイヤを、乗用車のタイヤへ換えるのが一番。」との助言を受けました。
以前に 乗用車でポテンザに替えた時、タイヤの影響度の大きさを体感した事も有りましたので、
助言を信じ従う事にしました。
とは言え、ほぼ新品のタイヤを履き替える事には抵抗を感じ、履き替え時にと言う事に、、、。

今後、走行を重ね、改良を積み重ねて、熟成して行こうと思っています。

88ナンバーの取得の件ですが、通勤に使用していない事も有ってか、4ナンバーの現状に
特に不足を感じていない( 税金、乗車定員等 )事と 別件(コンテンツ)でも触れましたが、
車検が不合理だとは思っていない事と相まって、取りあえずは現状で続けようと思っています。


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