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デリカキャンピングカー改造記

*** デリカキャンピングカー改造記 ( 2/3 ) ***

(1)車種型式選定 (2)車種の決定 (3)レイアウト設定 (4-1) 仕様向上 (4-2) 解体ショップの利用 (4-3) 室内改造
(4)改造作業開始
車種の改造に関して
その改造内容は 大きく分けて 車の仕様を向上させる改造と
キャンピングカーとしての機能を満足させるための改造に2分できます。

<1>仕様向上作業(その1)
手持ち品(布製ガムテープ)、カーショップでの購入品を使用
@ホイールハウス部へのテーピング
車質チューンupの第一歩としてホイールハウス部への布製ガムテープによるテーピングを行ないました。
目的は 雨天時の防音対策です。
ホィールノイズ対策 雨天走行中の"シャー"音なるロードノイズを聞かれた方も居られると思いますが、
その対策を 先ず施しました。方法は簡単 ホイールハウス部への布製ガムテープを
ミイラのように貼付するだけ。実質上の板厚up、防音シート貼付を狙った方法です。
費用はテープ代と作業代(工賃)のみ ノイズが気になる方にお勧めします。

Aウィンドウフィルム貼付
納車されて 最初に行なったチューンupは ウィンドウフィルムの貼付でした。
バンはマイナーな仕様のためか、ガラスの透明度が高く安っぽく見え、
(当然UVカットやグリーンガラスでは無い) 当初、通勤に使用していたのですが、
荷室丸見えの4ナンバー車では 多少なりとも 劣等感を感じずにはいられませんでした。
そこで、最初に行なったチューンupは ウィンドウフィルムの貼付でした。
当初はハーフミラータイプの物にしようかとおもいましたが、
反って 安っぽく見えるのでは? と思い、透視率20%のダーク色にしました。
実際に添付作業を行なってみると、最初は半日で終えるつもりが、丸2日掛かってしまいました。
慣れない添付作業 と テールゲート部ガラスの曲面率が高かった事が時間の掛かった要因です。
特にテールゲート部は2分割での添付を狙ったため、やり直しが多く3分割すれば よかったと後悔しました。

<2>仕様向上作業(その2 解体ショップの利用)
安価に改造(チューンup)を行なう法の第一歩は、やはり解体ショップを上手に利用する事だと思います。
お金は無いが時間はある。 そのような方に お勧めします。
トータルコスト低減率は解体部品の利用率に比例する。と言っても過言では無いように思います。
時間と技術量に合わせて 解体部品の利用率を上げられてはいかがでしょうか?
ちなみに 今回使用した解体部品を下記に示します。
・ クーラー [ 18万円 → 1.5+3.5万円]
・ ヘッドランプのハロゲン化
・ クラクション (Wフォーン)
・ サブミラー
・ カーテン
・ フロアマット
・ 電動オートウィンドウ
ざっと 思い着くままに 上げてみても 上記 7品目
クーラーは部品代が7万円 残念ながら調子が悪くディラーで
コンデンサ、バルブ他の交換とガスチャージで 修理費として3.5万円
{フロンガスは2千円/本もしたので ディスカウントショップ品380円/本を持参}
クーラー以外は合計で2万円程度だった。
トータルでクーラー以外で10〜15万円程度の低減、
クーラーで10万円程度の低減ができた事になりました。
いずれも 自分で取外し取りつけを行なったので
その難易度をA〜Cとクラス分けをして 順に説明してゆくと

1.Aクラス ― 至って容易な物 2〜3万円の低減
a.フロントアンダーミラー、b.フロアマット
2.Bクラス −多少難しい(メカ、DIYに関心のある人向き) 8〜12万円低減
c.ハロゲンヘッドランプ、d.Wフォーンクラクション、e.カーテン、f.電動オートウィンドウ

A-a フロントアンダーミラー
サブミラー フロントアンダーミラー(メーカー名)は サイドミラーに付けるアクセサリーの
サブミラーの一つでフロントエンド位置確認に重宝する。
特に ガレージに後ろ向き縦列駐車の際に左前部が見えると大変重宝する。
このため 更に1個 追加し フロントエンド部、左前部が見える様にした。
取外し 取付は 至って簡単、ドライバーでネジを緩め 取外し
ミラーのアームに 取付けるだけ 調整を含めても3分で完了。

A-b フロアマット
フロアマット これは 工具がいらない解体部品 どちらかと言えば 捜すのが大変かも、
最近では 解体屋ショップチェーンで TELによる在庫調査も可能とかで
どうしても欲しい時の手法の1つかも?


B-c.ハロゲンヘッドランプ
ハロゲンランプ 安全性の面からも欲しい一品でした。最近の乗用車では ハロゲンランプが半ば標準品、
故に その価値に気付かれない方も多いと思われますが、夜道での明るさの違いは歴然。
シールドランプのハイビームの明るさが ハロゲンのロアの明るさの感覚 そのような差を
感じます。運良く解体屋に ハロゲンのヘッドランプを装着したデリカを見つけました。
早速 取外し 既存のシールドビームと交換 光軸調整も行ない終了としました。
まず 取外しのコツはめくらネジを捜す事、サイドマーカーランプを取り外すと
有りました。取外し方がわかれば、取付は至って楽、実際に使用する前の光軸調整は必要と思います。
その光軸の調整方法(簡略法)は とても簡単。
ハイビームでライトを付け ハロゲンランプ特有のビームラインをライト間近でひざに受け
そのポイントが 数m離れたとき 車のサイドのラインより内側、かつ 下がっていれば OK。
シールドビームでは難しいけれど、ハロゲンランプの場合は簡単です。
上記光軸調整法にて 車検にも合格しましたので、問題は無かったと思います。

B-d.Wフォーンクラクション
d.Wフォーンクラクション
Wフォーン これは 解体屋のデリカの下に潜りこんだ時に見つけ、同時に標準品と交換しました
デリカバン購入当初から ウィンドウガラス(車内が丸見えの件)と合わせ
気になっていたアイテムですが、何分 頻繁に使用するものでもなく、
至急性には欠きましたが 標準品の安っぽく迫力に欠ける音色は 気に入らず
新品を購入する必要は無いが 解体品でよい物があればと、ずっと思っていました
取外し交換方法は 簡単、ただし 車体下に潜り込んでの作業となりますので、
作業姿勢が少々難、ギボシ端子で結合された配線の取外し、固定ボルトの取外し
持ち帰った後、標準品の取外し、交換品の取付け、合計して取外し15分、交換30分の作業、
重要保安部品につき 交換後のトライもお忘れ無く。
交換に使用した フォーンをみると 振動子コーン部が2つになっただけの構造では?
これなら 消費電流の問題さえなければ、標準品を並列に接続しても同様に聞こえるのでは と思われました。
交換後も、フォーンを鳴らした事は余り無いのですが、気分的な余裕は出来ました。

e.カーテンカーテン2
カーテン1 カーテンといえば キャンピングカー仕様としてのカラーを強く感じますが、
最近は ワゴン車に於いても装着されているケースが多く アクセサリー感覚の
装備になって来ているようです。
当初は ワイヤー等の使用による装着まで考えていたのですが、
運良く、解体屋デリカに見つける事ができました。
前所有者の趣味か DIYショップのカーテンレールが取付けてありましたので、作業内容としては
解体屋デリカから ビス、両面テープ部、レール部分の取外しを行ない、( カーテンはレールから先に外しておく )
デリカへ取付ました。( 壁面に穴をあけ セルフタッピングビスで取付 )
結局、取外しに1時間、取付に半日ぐらい掛りました。
ドリルで穴を明ける際には 少し勇気が必要でしたが、カーテンの付いたデリカは少し、キャンピングカーらしく
見えるようになりました。

B-f.電動パワーウィンドカーテン2
カーテン1 電動パワーウィンド これは10年位前までは 明らかに贅沢品
上級クラス仕様以外は 装備されていなかった様に記憶しています。
後付けのパワーウィンドをつけて ステータス気分を感じている人もいました。
それが 現在では、軽自動車にまで 標準装備されている始末 すこし過重装備なような気がしますが...。
とにかく これも解体屋デリカに装備されていたので取外し、デリカに装着しました。
"もぎとり方式"では、取外しを自分で行なう事で 装着法がわかるメリットが有ります。
予め 手動ハンドル,ドアグリップ他を取外し後 アダプターを取付け、本体をセットすれば良い事が分かりました。
ドア内面の壁面取外し(クリップを取外し)、特別な工具は使わず
焦らずゆっくりと ドライバーで抉るようにして はずしました。
取付は 取外しの逆工法で簡単、取外しに約40分 取付配線に約2時間の作業でした。
別途配線部品として ギボシ端子、配線整理にタイラップを使用しました。
取付後の使用感としては、高速道路の料金所通過の際に 全開全閉を1タッチで
完了し得る点、と 予想していなかった事ですが、助手席ドアのガラス昇降も
運転席側で出来るので、車内の空気の入替え等にも大変重宝しています。

C-g.クーラー
Cクラス −非常に難しい(メカ、DIYに自信のある人向き) 約10万円低減
デッキ下クーラ 今回の改造チューンup作業の中で最も難しかったのが このクーラー取外し取付
工事です。特に今回は 2000ccガソリンエンジン仕様のクーラーが見つからなかったので、
違うタイプ(1600CCガソリンエンジン仕様)の物を流用したのが不幸でした。エンジンルーム
きっと 同じ型式のエンジンを使用していれば、首記の非常にがとれ、
単に、難しい改造工事で済んでいただろうと思います。
逆に この工事が成功したおかげで、
"やれば、なんとかなるもんだ!!"
今後の自信がつきました。
ワゴン車のクーラーは配管、室内の装備構成が異なる上、
ディーゼルエンジン仕様でしたから、1600デリカバンのクーラーにしました。
コンプレッサーのエンジン取付ブラッケットの形状が異なるので
別途購入しました。(約4千円 取外し2時間)
ここまでは順調にゆきましたが、これからが大変でした

1. エンジンに付いているプーリーが(フラットタイプ用)とレシーバータンク
入手したコンプレッサのプーリーのベルトの型式(Vベルトタイプ)が違う。
2.コンデンサ(ラジエター)取付ブラケットが無い(取外した物では合わない)

一見して 不一致と思われたのは これらでした。
前向きに "とにかくやってみる" の考えに立って、装着方法を検討しました。
最悪時、ベルト部はディーラーで交換 それでも 新品に比べ安価になると計算し
まずは、コンデンサ(ラジエター)用のブラッケットを 製作する事にしました。
なければ造る といった考え方です。材料としては DIYショップで
L型アングルとボルトナットを購入して来て 井桁を作りラックにしました。
嬉しいことに 屋内へのエバポレータ,配管ダクト他装備品はコンデンサー回り
バンから取外した事が幸いして比較的容易に装着する事ができました。
屋内部分とは異なり エンジンルーム内の取付配管は大変でした。
まず、配管取り回しに苦労しました。
エンジン型式、2WD/4WDの違い等による取り回し長の差が原因ゆえ
当たり前といったところですが、それは予期された事だったので、コンデンサの
フレームで大枠は吸収、ところが、最後の 1mmがうまくいかない。
取り回しを調整しなんとかコンデンサとコンプレッサを繋ぎ合わせました。
この取り回しの調整だけで3時間はかかったと思います。
途中で諦めようかと思ったのもこの時でした。それほど困難な作業でした
ここまでやって来たのだからと 自分を励ましやっと接続が完了したことを憶えています。
アイドルup部の 装着については 取り合えず、無しで 必要ならば 後で接続しようと考えました
実際はエアコンOFF時900rpm,ON時700rpmの許容範囲の為、アイドルupは無装着で使用しています。
スイッチの取付け、配線、室内艤装品の取付け、配管等が全て終了
後は、ベルトだけとなりましたが、案の定うまく行きません
ベルトが少し短い、勿論、テンション調整用プーリーを最短位置にしてもまだ足りません
最後の頼み、解体屋へ
さすが、その道のプロ、ベルト屋を紹介して下さいました
その店には、自動車用エアコンベルトを始め、産業機械用ベルトまで置かれて
いました。早速 3千円弱でベルトを購入 カークーラー装着完となりました。
いよいよ、ガスチャージが出来る。ガスはデーラーのサービスでは高価(定価)だと思い、
ディスカウントショップへ実際、デーラーで 2千円/本のものが 360円/本 で購入出来ました。
さっそうと、デーラーのサービスへ行ったものの、中古の運命かガスが充填出来ない。
どうやら、エキスパンションバルブに詰まりが有るとの事。( 前にミニカで載せ換えた時はうまくいったのに!)
結局、バルブと屑が溜まっている可能性の有るレシーバーを新品に交換修理という形で対処しました。
費用の方はトータルで( ガスの充填も入れて )3万数千円程度でした。
純正外の後付けで十数万円かかると聞いていたので、安く上がりました。
コスト低減より、苦労したけれど、やり遂げたといった実感を得られた事の方が嬉しかった。
”交換修理 ”の 修理の持つ意義が 大変嬉しかったです。

後談ですが、このクーラーはその後1年半の間は問題無く稼動しましたが、高速道路の料金所から合流点へ
2速で急加速した時、Vベルト,プーリが飛んでしまいました。タコメーターが 7400回転ぐらいだったので、
8000回転手前まで、回していたのでは?・・・仕方ない・・・結局、プーリーとベルト(フラットタイプ)に
交換しました。(ディーラサービスで3万円弱でした)

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